介護に役立つ精神障害の特質2
老年期そううつ病は、
異常に気分が高揚するそう病と
抑うつ気分の続くうつ病とがあります。
老年期では、
そう病が単独で現れることはまれで、
うつ病が中心となります。
老年期うつ病は、初老期(50~64歳)に発症することが多いです。
高齢者の自殺原因のひとつとなっています。
軽症も含めると老年人口の3~5%がうつ病と言われています。
原因には、環境・心理・身体的要因に、
個人の性格的要因が加わることが多いといわれています。
うつ病の症状としては、
行動の抑制・思考の抑制・不眠、
食欲低下・自殺念慮・自殺企図などが一般的です。
さらに高齢者の場合には、
不安・焦燥感(自殺の危険が高いので注意)、
身体の不調を訴える心気症的傾向。
心気妄想・罪業妄想・貧困妄想などの妄想。
認知症に似た症状などがあります。
症状には日内変動があり、
朝方に気分がすぐれず、夕方によくなることが多いようです。
一日の症状の変化にも注意していきましょう。
早期に医師の診断を受けることが大切ですが、
病気の自覚が無いので、
治療で回復することを根気よく説明する必要があります。
抗うつ薬の投与が有効ですが、
高齢者の場合、副作用が出やすいので注意しましょう。
老年期神経症は、
心理的・環境的要因で起こる心身の機能障害の総称です。
男性よりも女性に多くみられます。
几帳面で完全志向、自信が無く依存心が強い、
内向的・過敏などの性格の人が発症しやすいです。
症状は、うつ病に似ている抑うつ神経症。
発汗・めまいなど身体症状を伴う不安発作を起こす不安神経症。
身体の不調をくどくどと訴える心気症などです。
医師の診断を受け、精神療法を行ないます。
不安神経症・心気症には抗不安薬、
抑うつ神経症には抗うつ薬が投与されます。