介護に役立つ高齢者の心身的変化
人間は、加齢により心身が様々変化します。
変化は個人差が大きく、単一化することは難しいです。
しかし、介護するために必要と思われる
高齢者の一般的な心身の変化を、
知っておくことは大切なことと思います。
「年をとると身体の機能が低下する」と
一般的によく言われますが、
すべての機能にあてはまることではないのです。
加齢による心身の変化は個人差が大きく、
その差は加齢と共に大きくなっていきます。
また、高齢者は、
いったん病気などで健康を害すると、
身体機能が極端に低下する傾向があります。
呼吸系では、肺活量は減少しますが、
医療や介護に大きな問題を起こすことではありません。
しかし、呼吸器系に起こるいろいろな疾患は、重大な問題です。
神経系では、記憶力の低下や睡眠障害か見られます。
運動神経系や感覚神経系(視力・聴力・味覚など)には、
比較的著明な低下が見られます。
消化器系では、消化・吸収機能自体は保たれます。
しかし、食道・直腸・肛門の運動機能に障害が起こりやすく、
嚥下障害・便秘・大便失禁の要因となります。
加齢による肝機能の低下はありませんが、
感染や低栄養などにより健康状態が悪くなると、
肝機能は低下します。
腎・泌尿器系では、加齢により変化するとは言えません。
しかし、介護を必要とする人に、腎機能の低下が見られたり、
排尿障害を起こす人もいます。
骨・筋肉・関節系では、閉経後の女性に骨粗しょう症が急増します。
また、筋力は加齢と共に低下します。
内分泌系では、ホルモンの減少による障害が起こってきます。
血液・造血系では、赤血球の低下が見られますが、問題ではありません。
血液の異常がある時は、何らかの疾病が潜んでいる可能性があります。
心理面では、身体の衰えを自覚したり、
身近な人との死別や社会的役割の喪失などから
老年期うつ病になることもあります。